2006年 02月 05日
イタリア病
チーズが嫌いで(というよりも体質に合わない)、イタリア=チーズを使った料理というイメージが強すぎて、どちらかというと敬遠していました。
ツアーで行くと、必ずピッツァを食べるチャンスが1度は含まれていますし、それ以外の料理でもたっぷりとチーズを使った料理をTVでも紹介していましたから、そう言うものと思い込んでいたのです。。だから、フリーの旅行で訪れても、きっと食べるものに困るんじゃないかと、それだけが気になって、イタリアを訪れてみようという気持ちにはなかなかなれませんでした。
種類によって強い匂いのチーズは、体調によってですが、その場所にいることさえも耐え難いということもあるのです。(今でも粉チーズはNGです)
ところが、ヴェネツィアで開かれる仮面カーニバルに参加したいという夢がありましたので、思い切って行ってみたのです。
そして、ものの見事に魅了されて帰ってきました。
心配していた食べ物も、『食の国』だけあって、肉や魚、野菜など様々なものがあり、チーズを使わない料理も沢山ありました。勿論ピッツァのように使うものもありますが、それもチーズ無しのピッツァもある、その応用力にも脱帽しました。
カーニバル以外にも、ルネサンス発祥の地であるイタリアですから、絵画なども好きな私にとっては、魅力的ものばかりが溢れていたのです。建物ひとつとっても、重厚で歴史を感じさせるものばかりで、何から何まで惹きつけられたのです。街並みも、中世にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えさせたりと、見て聞いて触れて感じて(食べて)とともかく全身にその魅力を感じてきたのです。
そして、帰国後は、もっともっといろんな事を知りたくなり、手始めにと本を読みあさり始めました。読みながら心はイタリアへと飛んでいました。何か、事ある毎にイタリアと比べたりしている自分がいました。
時間とお金の余裕があれば、今にも飛んでいきたい気分にしばしば駆られます。こんな風に私は、ものの見事に『イタリア病』という病にかかってしまったのです。そしてイタリアは都市毎に、違う魅力があるのです。奥の深い国なのです。これではなかなか治る見込みもなく、『不治の病』となることと思います。完治するときは、全てを見尽くした後だと思います。否、見尽くしても完治はしないかもしれません。
かの文豪ゲーテはドイツの宰相という役職を辞してイタリアに旅をしています。その時の心情をこう記しています。「私は『イタリアという学校』を卒業出来ないでいる」と。そしてこの旅がかの有名な『君よ知るや南の国』のミニヨンのバックグラウンドとなったのは言うまでもありません。
そうなると、まだまだ知らないことばかりの私は、留年ばかりしている生徒かもしれません。