アン・ゴロン女史逝去

昨夜、私の愛読書、「アンジェリク（Angelique）」の作者の、アン・ゴロン女史が亡くなったとのニュースが飛び込んで来ました。







かなりのご高齢だったので、近い将来と・・・覚悟はしていましたけどね。
95歳でした。


私が持っているのは、新装版で全26巻。

その後、文庫版も出ましたが、そちらは購入せず。


アマゾンで英語版も。途中の2冊だけですが、はるばるロンドンからやって来ました。


新装版だと１０～１１巻あたり



１６～１７巻あたり


英語版も所々読みました。
しかし、訳者の井上先生の見事な訳が頭から離れませんでしたので、日本語に読み替えるのもその文章が浮かび上がるほどでした。

フランス語での出版後、英語に翻訳されて世界中に広まりましたけど、翻訳途中で端折られたり、入れ替えられたり、版権のことで訴訟になったりと、色々と問題が多く、最後まで書ききれなかったんじゃないかな？と思います。

２６巻で一旦は最後とのことでしたが、話が尻切れトンボでしたのでねぇ。
愛読者としても中途半端な感じでしたし・・・かといって実在の人物のルイ14世に絡む人間関係ですので、史実に無い人間をどこまで絡ませるかが問題でもありましたが・・・

2012年から、書き直したものが日本でも完全版として出版されましたが、7巻で中断。



その先はゴロン女史が書いてなかったのです。新装版だと5巻までの内容でした。

















当初の書きはじめの頃に自分でも書ききれなかった部分を大幅に加筆したものが出たのですが、完全版を読んで、私としてもかなりすっきりした感じがしました（誤訳とかは、色々と除いても）。







噂では26巻以降の続きも書きあがっていたとかいないとか・・・？そればかりは、我々素人には判りませんが、出版関係者がその辺を調査して続きがあるのならば、出版して欲しいものですが・・・難しいのでしょうねぇ





最近は、再映画化されたり、アニメ化や漫画化されたりしていたようですが、続きの話は娘さんがどうするかですね



どん底から這い上がるアンジェリク。

ここの部分はかなり加筆されていて、面白かったです。





扉絵はフィリップ


扉絵は、ルイ14世


愛読者仲間の人にも、大急ぎで連絡を取りましたが・・・同じく茫然としていました。


もう30年以上も前から愛読して、大事に大事にしてきたものです。続きを楽しみにしていましたが・・・
言葉がありません。

亡くなったのは7月14日。フランスの独立記念日です。そういう日に亡くなったなんて、ある意味彼女らしいというか・・・

ご冥福をお祈りします。